己亥のむにゃむにゃ

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『沈黙の艦隊』を観て・・・

『沈黙の艦隊』といえば

 先日、映画『沈黙の艦隊』を観てきた。
 『沈黙の艦隊』といえば、
 社会人になって数年のころ、
 週刊漫画雑誌の『モーニング』に
 1988年から1996年まで連載をしていた
 かわぐちかいじ氏の作品だ。


 この作品を映画版として制作したのが
 この大沢たかお主演『沈黙の艦隊』だ。


感想、ちょっとがっかり

 原作が足掛け8年連載された大作だっただけに
 どこまで映画になるのか、最後まで映画になるのか
 気になっていたが、


 この映画では、
 日本初の原子力潜水艦として誕生した「シーバット」が
 「独立国家やまと」として日本と同盟を結びに行く
 までが描かれている。


 期待が大きかっただけに、
 「そこまで?」「これから面白くなるのに」
 というのが一番の感想だ。


 長期連載の漫画が映画化されることはよくあって
 とても全編を2時間の映画で表現することは
 難しいのは理解できるがちょっと物足りなさが残った。


 原作をリアルタイムで読んでいた世代としては、
 もう少し何とかしてほしかった。


 今後『ー2』『ー3』・・・と
 続いていくことを期待したいが、難しいだろうか。


なぜ、いま『沈黙の艦隊』なのだろうか

 この作品では、
 「核を保有していると思われる原子力潜水艦があれば
  相当程度、防衛力を強化することができ、
  ひいては、世界から戦争をなくすことができる」
 というとても大きなテーマに取り組んでいる。


 実際にやまとがあれば、それが可能なのではないか
 とさえ思わせる。
 
 いま、日本の周りには核兵器を持っている国が
 少なくとも3か国ある。
 日本が巻き込まれる、
 何らかの有事が起きる可能性が高まっているといわれる。
 防衛力の強化が政策目標となり、
 防衛費の増強も決まった。
 が
 実際に何をどうするのか、
 少なくとも、防衛費を増やすことしか
 国民には何も知らされていない。
 
 このような中で、
 あえて、作品完結後27年も経ってから
 映画化されたのはどういうことだろう。


 少なくとも、
 たった1隻の原子力潜水艦だけで、
 かなり大きな防衛力や世界に対する影響力を
 発揮することができる。
 ということを
 改めて日本人に考えさせることができたとすれば、
 娯楽作品という意味以上に意義があったのではないだろうか。


 それにしても、
 30年以上前にこのことを作品にした
 原作者、かわぐちかいじさんの考察力・洞察力の
 すごさに感嘆するばかりだ。


以上